現在、市場には沢山のにごりざけがありますが、にごりざけが大好きな私にとって、にごりざけ最高峰に位置する日本酒があります。
それが三重県の木屋正酒造さんが醸す、この「而今特別純米にごりざけ生」になります。
初めて而今にごりざけ生を飲んだ時の衝撃といえば、もう何と表現すれば良いのかわからない程でした。
その時は而今の入手難易度など考えておらず、ぐいぐいと飲んだ記憶があります…。
そういう思い出もあり、個人的には而今の中でもにごりざけ生が一番好きだったりします。
昨年からになりますが、使用している米も五百万石だけではなく、山田錦と五百万石に切り替わりました。
「昨年に続き今年も」という事なので、にごりざけ生については、この構成で当面いきそうですね。
而今 特別純米 にごりざけを飲む
それでは29BYの而今を頂きたいと思います。
色は上澄み部分だと、うっすらと黄色く色づいていますが、底に溜まったにごり部分を攪拌してしまうとミルキーな色に変化します。
香りはほんのりと甘く香るリンゴや白桃など、心地よいフルーティ感を存分に発揮してくれます。
注いだ瞬間、炭酸ジュースの様にガス感が現れてきます。
まずは攪拌せずに上澄みだけを頂きます。
微炭酸がシュワシュワと弾けながら、爽やかさと甘みが口全体に広がります。
心地よいフルーティ感を存分に楽しませてくれます。
次にゆっくり瓶を回し、沈殿したにごり部分を全体に広げ、完全に溶け込ませて飲んでみます。
先程の上澄みだけよりもクリーミーな舌触りになり、滑らかで柔らかい味わいに変化します。
最後はそれまでの米の旨みや甘み中心な味わいとは違う、優しい苦味を伴いながらスーッと消えていきます。
ガス感もありますし、甘み、酸味、苦味などの味わいが絶妙なバランスで共存しています。
まさに、大人のカルピスソーダですね。
全体の爽やかな味わいを、にごり部分を混ぜる事でオリにコーティングされた優しい味わいへと変化していきます。
ただ単に甘いだけという事ではなく、さっぱりとした味わいの中に甘みがのっています。
そして見た目を裏切らない濃厚な味。
…やはり美味しいですね。
29BYは各蔵元さんの新酒の評判も良く期待しておりましたが、而今にごりざけ生も期待通りの味わいで嬉しいですね。
而今のにごりは個人的な強い思い入れもありますが、その分を考慮しても非常に美味しいです。
ついつい飲みすぎてしまいそうですが、大事に飲んでいきたいと思います(笑)
而今 特別純米 にごりざけ生と蔵元さんについて
蔵元 木屋正酒造合資会社
所在 三重県名張市本町314-1
原材料 米(国産)米麹(国産米)
原料米(使用割合) 山田錦(34%)五百万石(66%)
精米歩合 60%
アルコール分 16%